孝道山の本堂は「仏さまが常住じょうじゅうされている殿堂」として「本仏殿ほんぶつでん」と呼んでいます。法話を聴く場所、心をととのえ安らぎを得られる場所として、自由に参拝できます。
　１９８０年（昭和５５年）に落成した二代目の本堂です。寺院様式の伝統美と機能性を兼ね備え、天窓から日差しが注いで明るく、６００畳ある床は緑のカーペットが敷き詰められています。人びとが青空の下で草地に座り、お釈迦さまの説法を聴いた情景をイメージしています。
　内陣にはご本尊（熟益開顕正法大曼荼羅御本尊じゅくえきかいげんしょうほうだいまんだらごほんぞん）をおまつりし、孝道山施無畏白衣観世音菩薩せむいびゃくいかんぜおんぼさつ像も安置されています。《観音さまはこちら》
　昭和を代表する日本画家・堅山南風かたやまなんぷう氏がお釈迦さまの一生を大壁画や襖絵として描いた、晩年の大作６点がおさめられています。《堅山南風作品はこちら》
　本堂では、元旦祭や春と秋のお彼岸、お盆などの法要、お釈迦さまの三大法会「降誕会ごうたんえ（ご誕生）」「成道会じょうどうえ（お悟り）」「涅槃会ねはんえ（ご入滅）」などを営んでいます。読経や坐禅などの朝詣あさまいりを毎日行っています。
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　境内の頂にある二重塔・仏舎利殿ぶっしゃりでんは、ご仏舎利（お釈迦さまのご聖骨）と「不滅ふめつの法灯ほうとう」をまつっています。
　ご仏舎利は１９５２年（昭和２７年）８月１８日、天台宗てんだいしゅう総本山の比叡山延暦寺ひえいざんえんりゃくじ（大津市）から迎えました。比叡山を開かれた伝教大師でんぎょうだいしは「誰もが仏さまのような穏やかで思いやりのある心をもつ」と説く法華経ほけきょうを広めました。孝道山は法華経の教えを正しく伝えているとして、比叡山との深いご縁から、伝教大師が唐（中国）から請来しょうらいしたご仏舎利をご分骨していただきました。
　不滅の法灯は、孝道山仏舎利殿の落慶を記念して６０年（昭和３５年）に比叡山から遷うつされました。伝教大師が「明らけく　のちの仏ほとけのみ世よまでも　光つたえよ　法のりのともしび」と詠よまれ、延暦寺総本堂の根本中堂こんぽんちゅうどうに灯されたものです。
　仏舎利殿は孝道山のシンボルとして、お釈迦さまのご誕生を祝う４月の花まつりに華やかな法要を行います。８月１８日はご仏舎利をたたえて大法要だいほうようを営み、ご開帳を行います。盆踊りは毎年大勢の市民でにぎわいます。
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　孝道山の福の神「宝蔵大黒天ほうぞうだいこくてん」をおまつりしています。大黒天は比叡山延暦寺（大津市）との深いご縁から、１９５６年（昭和３１年）にお迎えしました。徳川家康の側近として知られる天海てんかい大僧正が住まわれた比叡山のお寺にまつられていたとされます。
　宝蔵大黒天をお迎えして以来、諸堂が建ち、孝道山は発展しました。大黒堂が建立された９０年（平成２年）からは春と夏、秋に宝蔵大黒天の福徳を頂く「浴餅供法要よくべいくほうよう」を営んでいます。
　毎月１日と第１日曜、正月三が日は、宝蔵大黒天の福徳ふくとくによって前進する力を頂く「福徳結縁ふくとくけちえん」の儀式を行います（詳細はこちら）。
　大黒天の縁日、甲子きのえねの日には「宝蔵大黒尊天甲子こうし法要」を営み、疫病退散えきびょうたいさん、人心安寧じんしんあんねい、天下泰平てんかたいへいを祈ります。コロナ禍が終息し安穏が訪れることは切実な願いです（詳細はこちら）。
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　観世音菩薩かんぜおんぼさつは古来、息災（元気でいること）や延命、育児、安産などのご利益によってあつく信仰されてきました。
　孝道山施無畏白衣せむいびゃくい観世音菩薩の施無畏せむいとは、人びとの畏おそれや不安を取り除き、勇気を与えることです。伝教大師ゆかりの長野県の信濃比叡しなのひえい・広拯院こうじょういんからお迎えしました。
　毎月１８日を「観音さまの日」と定めて観音さまのお経を唱え、法話も行っています（観音さまのお守り・念珠はこちら）。

　毎日午前７時と午後５時の２回、時を告げ、鐘の音を響かせています。
　現在の鐘は２代目。初代の鐘は１９５４年（昭和２９年）、岡野正道しょうどう師（孝道山では始祖しその岡野正道大統理だいとうりと呼んでいます）の提唱で造られました。第２次世界大戦後間もなく勃発ぼっぱつした朝鮮戦争への反戦から、「二度と戦争の過ちを繰り返してはならない」との願いが込められています。
　初代の鐘は、孝道山に集う若者たちが街や駅などで募金活動を行い、多くの市民から寄せられた浄財をもとに完成。以来、平和の祈りを込めて毎日撞いてきました。 ６０年余りを経て傷みが生じたため、２０１７年に多くの方々からの募金で２代目の鐘が造られました。
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　ドローン映像による孝道山全景をご覧いただけます。