岡野副管長 国立劇場で新作「菩薩の道」披露
孝道山の岡野鄰子副管長が4月16日、国立劇場(東京都千代田区)で自らが作詞した新作「菩薩の道―雪山童子」を披露いたします。仏教の専門紙「仏教タイムス」(同6日付)「中外日報」(同7日付)で紹介されました。
新作『菩薩の道』披露
孝道教団副統理が作詞16日、国立劇場に出演
孝道教団の岡野鄰子副統理は16日に東京都千代田区の国立劇場で開かれる「大和楽創設90周年記念・大和櫻笙家元襲名10周年記念大和楽演奏会」に出演し、自身が作詞を手掛けた新作「菩薩の道~雪山童子~」を披露する。岡野副統理は「生涯を通して菩薩の道を追求してきた。仏教と縁がない人にも唄を通して菩薩の心を伝えたい」と話す。
大和楽は1933年、大倉財閥2代目総帥の大倉喜七郎氏が創設した新邦楽の一種。伝統的な三味線音楽にハミングや輪唱など西洋音楽の技法を取り入れた。岡野副統理は「女性らしい奇麗な声が生かされるところに魅力を感じた」という。
「菩薩の道~雪山童子~」は『大般涅槃経』に描かれる釈尊の前生譚をモチーフに、衆生のために命を惜しまず身を捧げる菩薩の生き方を説く。唄の舞台はヒマラヤ山。岡野副統理は数年前にインドのシュリーナガルを訪れ、ヒマラヤ山の雄大な自然に魅了された。当日の舞台では背景にヒマラヤ山をイメージしたライティングを施すなど、自身が体験したヒマラヤ山のイメージを反映した演出をする。
横浜市神奈川区の孝道山本仏殿には、昭和を代表する日本画家・堅山南風氏が描いたヒマラヤ山の絵が飾られている。絵を鑑賞した山田恵諦・天台座主(当時)が「大雪山施身聞法」と名付けた。
「大雪山施身聞法」を前に岡野副統理は「常にこの絵と向き合いながら菩薩とは何かを模索してきた。戦争が絶えず、人々がパンデミックに苦しむ今の時代だからこそ、多くの方から教わってきた仏教の精神を唄で表現したい」と意気込みを語る。
「中外日報」(4月7日)